都会育ちの僕が田舎暮らしを福井県南越前町で始めた理由
こんにちは!カンタ〈@inabigi〉です。
都会の忙しい、ストレスあふれる生活に疲れていませんか?
僕はそんな生活に嫌気がさし、田舎暮らしを始めました。
現在は福井県南越前町で地域おこし協力隊として暮らしています。
生まれも育ちも埼玉県さいたま市で都会が日常にある生活を送っていましたが、割と急に移住しました。
(詳細ばプロフィール・経歴については こちら を見てください)
移住当初は色々苦労もありましたが、今はほぼノンストレスで楽しく過ごしています。
だからこそ、都会で悩んでいる人に「田舎暮らし」というライフスタイルを選択肢の1つに入れてほしいと思っています。
今回は僕の田舎暮らしを始めた理由(考え方)と地域おこし協力隊を選んだ理由を紹介します。
この記事を読んで、「田舎暮らし」について一度考えてみてもらえたら嬉しいです。
田舎暮らしを始めた理由 ~「なりたくない自分」を想像~
田舎暮らしをしたいと思い立ってから、3か月後には移住をした僕ですが、もちろん理由がなかったわけではありません。
よく移住前のステップとして「移住後の目的を明確にすべき」と紹介されていますよね。
僕は田舎暮らしを考え始めた当時、移住後に明確にやりたいことなんてありませんでした。
では、なぜ田舎暮らしを始めたのか。
それは「なりたくない自分」を考えたからです。
確かに移住の王道パターンとしては「移住後の目的を明確にするべき」だと思っています。
しかし、僕はそれよりも「なりたくない自分」を想像したことが、田舎暮らしを始めようと思ったキッカケ(理由)になりました。
当時僕が「なりたくない自分」というのは、そんな特別なことではないと思っています。
みなさんにも共感してもらえるはずです!
忙しく生きたくない
僕の性格がマイペース・のんびり屋ということもあるのですが、昔から漠然とのんびり暮らしたいと考えていました。
そう思ってていたものの、ごく普通に大学を卒業し会社に就職をしました。
そして、ごく当たり前のように仕事に追われ、電車の1本でも乗り遅れたくないという「忙しく過ごす人」になっていました。
夜遅くに疲れて帰った時に「もうこんな忙しい生き方は嫌だ、元々のんびり暮らしたい願望があったはずじゃなかったのか」と気づき、田舎暮らしへの興味が芽生えました。
後日談ではありますが、住んでみた結果を踏まえると、田舎暮らしだからといってのんびり過ごせるわけではなかったです。
ただ、日々過ごす中で時間の流れがゆったり進んでいる感じが自分のペースに合っていると思ったんです。
人付き合いが少ない生活をしたくない
もちろん都会でも人付き合いがなかったわけではありません。
会社の人や友人など、人と関わりを持つことはありました。
ただ、住んでいる場所での人付き合いがなかったんです。
仮にあっても挨拶をする程度とそれだけでは少し寂しく感じていて、僕はもっと住む場所でも人付き合いのある生活がしたいと思ったんです。
今では近所の人が僕の帰宅する姿を見かけると「おかえりー。今日は暑かったですねー。」などと声をかけてくれるんです。
もちろんそれだけじゃなく、どこの場所でも見かければ声をかけてくれますし、時には野菜とかももらえます。
こちらも何かをあげられるものが、あったら自然に人にあげる
そんな「人付き合い」ってよくないですか?
お金だけではない、その日々のやりとりこそが日々の心の豊かさを生んでいると僕は思っています。
建物に囲まれた生活をしたくない
ビルに囲まれているとなんか圧迫感がありませんか?
建物に囲まれると空も見えにくいですし、見通しも悪いですし、なんかどこか冷たく感じます。
慣れてしまえばどこも同じなのかもしれませんが、どうせ景色を見るなら自然が多いところがいいなと思ったんです。
あと僕は温泉が好きでよく色々な場所を巡っています。
温泉に入ってて思ったのが、自然を見て癒されることはあっても建物を見て癒されるってことはないと。
つまり、自然が多い方が日々癒されるし、精神的にもいいはずだと考えたのです。
会社のために働くのが嫌だ
正直以前勤めていたスーパー銭湯の会社の人たちはいい人ばっかりだったと思います。
面倒見もよかったですし、元気がなければいつも気にかけて声をかけてもらっていました。
大変でしたが本当にいい会社でしたし、今でも感謝の気持ちがいっぱいです。
そんないい環境だった会社を捨ててまで、田舎暮らしを選んだのは
会社のために働くのが嫌になった
からです。
そんなの考え方の問題だと言われてしまえばそれまでなのですが、自分のしていることが「人のため」とか「その業界のため」などになっているとは僕自身あまり感じられなかったのです。
店舗で働いていた時はまだお客様のためだし、その人の癒された顔をみれば働いている意味を感じました。
しかし、事務職にいってからはどこか会社のためには働いている感が強くなり自分のモチベーションを保つことができませんでした。
結果的に仕事でたくさんの迷惑をかけてしまったはずです。
だからこそ、今度は人のためになっていることをやりたいと考えました。
それが人の距離が近い田舎ならば、直結しやすいはずだと思ったのです。
なぜ地域おこし協力隊を選択したのか
生活の基盤になる「仕事」。
なぜ会社員や農業・漁業などの一次産業などもある中で「地域おこし協力隊」を選んだのか。
それは僕の漠然とした願望を叶えてくれそうだったからです。
確かに僕が運よく受け入れ体制がよい自治体に当たっただけなのかもしれません。
でも田舎暮らしを始める選択肢の1つとして「地域おこし協力隊」はオススメしたいです。
そこについては「田舎暮らしを始めたい人に地域おこし協力隊をオススメする4つの理由 - いなビギ!」を見てもらえればと思います。
では、その漠然とした願望を紹介していきます。
新しいことにチャレンジをしてみたかった
恥ずかしながら、ごくごく平凡な人生を送ってきたと思います。
普通に中高と部活中心の生活を送り、平凡な大学生活を送りそのまま就職。
あまり壁なくその生活を送れたことは親に感謝しています。
ただ、このままでいいのかと思ったのです。
ほとんど埼玉県も出たことがないまま、何も知らないまま動きづらい年になってしまうのではないかと。
もし動くのならば20代のうちにするべきなのだろうと。
まだ20代なら何か失敗しても取り返しがつくだろうと。
とにかく新しいことにチャレンジがしたいと考えた時に、様々な可能性を広げられそうな「地域おこし協力隊」が合っていると考えました。
新しいライフスタイルを見つけたかった
上記でも述べたように、忙しく過ごす生き方や働き方に疑問を持っていました。
その中でニュースで特集されていた「地域おこし協力隊」のライフスタイルに興味を持ちました。
田舎暮らしをするとこんなにも都会にはない生活があるんだと。
そして都会から行った人でもそのライフスタイルができるのだと、驚愕でした。
当時は少なからず僕の周りに地方出身者はいても、都市部から田舎暮らしをしている人はいませんでした。
だからこそ、自分が知らない新しいライフスタイルがそこにはあるんではないかと。
ライフスタイルを探るには向いている職業だと思っています。
生活の基盤を作りたかった
田舎暮らししたいと言っても、いきなり一人で飛び込むのはさすがに不安でした。
その面「地域おこし協力隊」は自然に地域の人と知り合うことができるので、これは好都合だと思いました。
知り合いがいるかいないかで、その場所でやれることが大きく変わってくるはずです。
実際に生活するだけでは会うことがないような町民とたくさん知り合うことができました。
そして、「地域おこし協力隊」は最長でも3年の制度なので、その時に向けて生活するための準備期間としてもってこいな仕事だと思っています。
なぜ福井県南越前町だったのか
僕自身は田舎暮らしができて「なりたくない自分」にさえならなければ、本当に全国どこでもよかったんです。
情報収集をするべく、毎年東京で開催されている「JOIN移住&地域おこし協力隊フェア」に参加しました。
その中での南越前町への応募の決め手は、以下の3つでした。
先輩協力隊がいる&現役協力隊の話を聞けた
先輩の地域おこし協力隊がいない場合にはまず地域に制度を知ってもらうところから始まりますし、人を紹介してもらえる機会も減るだろうと考えました。
なので、ブースに地域おこし協力隊がいる自治体で、実際に話を聞くことができるかどうかが僕の最低条件でした。
その中で南越前町では偶然にも地域おこし協力隊しか座っていなく、赤裸々な話を聞くことができました。
他のブースではどうしても自治体職員がいて、正直な感想を教えてもらっている気がしなかったのです。
やりたいことを自由にできそうな環境があった
南越前町の地域おこし協力隊は、既に地域おこし協力隊が提案してやっている事業がありました。
自由にできそうな匂いがぷんぷんする事業でした。
こんなに面白そうなところなら行きたいと正直思いました。
多拠点居住という新しい流動的なライフスタイルを提案している「流動創生」
地域おこし協力隊OGが町に提案して始まった事業。
多拠点居住という南越前町に定住を目的としていない事業でした。
過疎化が進む中で、その取り組みを許可してくれる自治体はよほど自由にやらせてくれるのだろうと思いました。
今で言うならば「関係人口」の増加が町としては目的だと思っているが、当時はそんな言葉は広まっていなく最先端をいっていると感じました。
空き家を活用しゲストハウス開業に向け動く「今庄・旧玉村邸活用プロジェクト」
こちらも先輩の地域おこし協力隊が始めた事業。
着任当初からゲストハウスがやりたいと言い続けていたところ、たまたま町で空き家が見つかりやることになったそうです。
むしろ町側からやらないかと提案をしてきてくれたそうで、自治体もしっかり地域おこし協力隊のことを考えてくれていると感じました。
生活用品が購入できる環境がすぐ近くにあった(ド田舎ではなかった)
あと強いて条件をあげるのならば、生活用品がある程度買いやすいかどうかでした。
さすがに最寄りのスーパーまで1時間もかかるような場所は厳しいと考えていました。
しかし、南越前町では町内にスーパーもコンビニもドラッグストアもあり、隣の市まで行けば大手チェーンも大概あります。
後々考えてみると、この部分は妥協しなくてよかったなと心から思っています。
田舎暮らしでどんなことをしているのか
仕事:移住促進・支援
「田舎暮らし初心者向けのまち」をコンセプトに移住促進の業務をしています。
いわゆるどこの自治体でもやっているような仕事です。
しかし先輩協力隊から話を聞いていたように、本当にその中では自由にやらせてもらえています。
上記でも書いた町のコンセプトしかり、出張相談ブースで足湯をやりたいといった提案でも「いいね!」と前向きに検討してくれます。
仕事:温浴施設連携企画
僕がお風呂に関わる仕事がしたいからと町に提案したものです。
まだこれからなので大雑把な内容しか決まっていませんが、やることは決まっています。
提案してもやらせてもらえない、むしろ提案さえさせてもらえない自治体がある中で企画提案して実現までさせてもらえるのは、本当にありがたいですね。
プライベート:畑
田舎暮らしの醍醐味である「畑」を始めました。
やはり、自分で育てて食べる野菜は格別!
現在は引越しに伴い写真の畑は終息に向けて動いていますが、また別の場所でやる予定です。
畑も所有者さんの良心で無償で借りることができました。
使わなくなった田畑がたくさんあるので、農業をやるのに向いています。
プライベート:温泉巡り
せっかく福井県に来たので、あちこち巡っています。
埼玉にいた時とは違い、自然あふれるお風呂屋さんが多いです。
プライベート:その他の田舎暮らしっぽいこと
あとは田舎暮らしをしていなければ、できないであろうことを箇条書きでザっと紹介します。
- お神輿担ぎ
- そば打ち
- 地区の盆踊り
- 梅収穫
- 花はす収穫
- つるし柿作り
- 雪かき
- 田植え
- 漁業体験
- 山菜採り
- 車で15分でスキー
- 車で30分でダイビング
どれも楽しそうじゃないですか?
都会でしか楽しめないこともありますが、田舎でしか楽しむことができないこともたくさんあるんです!
さいごに
僕は今では田舎暮らしを楽しんでいますが、実際は急いで移住したせいで苦労もたくさんありました。
それらの体験については以下の記事にまとめているので、よかったら見て下さい。
田舎暮らしにあこがれて移住。そんな私が思う田舎と都会の感覚の違い - いなビギ!
田舎暮らしにあこがれて移住。そんな私が地味に残念だったこと - いなビギ!
田舎暮らしにあこがれて移住。そんな私が後悔した3つのこと - いなビギ!
田舎暮らしにあこがれて移住、そんな私が驚いた体験談 - いなビギ!
でも、とにかく僕は田舎暮らしを始めてよかったと思っています。
「なりたくない自分」にもなれているし、やりたいことも見つかったからです。
そのまま都会で働いていたら、こんな風にはならなかったでしょう。
今でもあまりおもしろく感じない日々を過ごしていたことだと思います。
きっと都会で同じような考えを持ちながら、辛い時を日々過ごしている人がいるはずです。
そんな人たちに一言。
まずは「なりたくない自分」を考えることから始めませんか?