田舎暮らしを始めたい人に地域おこし協力隊をオススメする4つの理由

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田舎暮らしを考えた時にネックになってくるのはやっぱり「仕事」。
もし田舎暮らしを始めようと考えている人にぜひ仕事の候補の1つに入れてもらいたいのが「地域おこし協力隊」です。

地域おこし協力隊は田舎暮らしに関わる不安の多くを軽減させてくれるのです。

もちろんリスクゼロではないので、絶対に全員が目指した方がいいというわけではありませんが、この記事を読んでみてもらってぜひ一度検討してもらいたいです。


地域おこし協力隊とは

まず「地域おこし協力隊」を知らない方に向けて簡単に説明します。

都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を移動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし協力隊員」として委嘱。隊員は、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援や、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組。
出典元:総務省

固く書いてありますが要するに


人口が少ない地域に移住して、地域を盛り上げる活動をしてね!そして願わくばそのままその土地に住み着いてね!


ということです。

現在は全国の自治体に4,000人以上の地域おこし協力隊がいます。

仕事の業務も様々で、所属も自治体ではなくNPO法人所属になる場合や自治体との委託契約といった場合もあります。
任期は最長でも3年で、地域おこし協力隊は任期終了後に向けて活動していくことが求められます。

詳しくは総務省移住・交流推進機構(JOIN)の地域おこし協力隊ページをご覧ください。

オススメポイント① 地域内の繋がり(土台)を作れる


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田舎の全く誰も知らない土地に行くのって不安じゃないですか?

移住してみて思う「二地域居住」をやめた方がいい理由 - いなビギ!」の記事でも述べましたが、いきなりその土地に飛び込んで住むのはNGで、事前に何度も足を運んで関係づくりをしてから移住すべきだと思っています。

でも地域おこし協力隊ならその関係づくりも仕事と同時進行できて一石二鳥なんです
仕事をしていけば、地域の人たちと触れ合うチャンスが自然にたくさん訪れます。

また狭い範囲での活動なので自然と再会することも多いですし、よっぽどでなければ自然と仲良くなっていきます。

田舎の人は気さくな人が多いですからね。

三年間の間で信頼関係づくりができるので、うまくいけば一番定住に繋がりやすいパターンだと思っています。

オススメポイント② 自分のやりたいことができる


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自治体によって差が凄いですが、良く言うと「自由に」、悪く言うと「放任」の自治体もあります。

こういった自治体を選べば、今までやりたくてもできなかったことが給料をもらいながらできてしまうのです。

さらに地域おこし協力隊ならではの特権もあります。

活動資金が得られる


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地域おこし協力隊では活動費として1人の隊員につき400万円(報酬200万程度を含む)が国から補助金として出ます。

もちろん全てがやりたいことにつぎ込めるわけではありませんが、100万程度は純粋な活動資金として動くことができるでしょう。

立場的に動きやすい


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地域おこし協力隊は役場と住民の間にいる存在だと思います(※役場職員ならもちろん公式には公務員ではある)。
田舎ではいまだに公務員というと信頼性が高い存在です。
いきなり頼まれごとをされても地域外から引越してきた人だと怪しまれたりしますが、役場職員だと説明すると意外にすんなり話を聞いてもらえることが多々あります。

逆に住民のニーズをくみ取って役場に提案することもできるので、住民からも意外に重宝される存在だったりします。

任期終了後には起業支援金がある


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起業したい人にとってはよだれが出る話。
任期3年目または任期終了後1年以内に起業する場合には支援金として100万円が支給されます。

仕事に使う備品を買ってもいいし、事業許可取得の資金に使ってもいいし、制服作っちゃってもいいし、仕事に関わるなら大概オッケーです。
 
まだ準備期間が必要だし、起業するには資金がないと思っている方には本当にオススメです。

オススメポイント③ 地域外の知り合い(人脈)が増える

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地域内の人と繋がることもできれば、外の人と繋がる機会が多いのも地域おこし協力隊のメリットです。

冒頭にも述べましたが、全国に4,000人以上の地域おこし協力隊がいます。
それだけ同じ仲間がたくさんいるのです。

毎年2月に開催される「地域おこし協力隊全国サミット」では、全国から1,000名以上の人が集まります。
また各都道府県、地域単位で地域おこし協力隊が集まる機会もあります。

つまり地域外と触れ合えるチャンスが自然にそれだけ増えるのです。
自発的な人でなくても、たくさん知り合いが増えます。

そして、そういった場所で知り合う人たちは多種多様。
ちょっと変な人から生真面目な人。
年齢も20~50代と幅広い。
しかも自分が思いつかないようなことをしている人たちがたくさんいます。

また知り合いが増えれば、その知り合いから別の人を紹介してもらえるので、もう自分の可能性が広がりまくりです!

オススメポイント④ 自分の考えが広がる


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ここが地域おこし協力隊の最大のメリットだと思っています。
地域おこし協力隊は本当に色々な人と知り合えます。

つまりそれだけ新しい考え方、手法を知ることができます。
SNSで繋がればどんどん情報が入ってきますし、自然と自分のアンテナが強化されます。

そういった情報に触れあっていると、こんな生き方もあるんだと本当に自分が狭い世界に生きていたことを知らされるでしょう。
都市部で苦しんでいた人ほどよりそう感じると思います。

もちろん都市部でしか広がらない考え方もありますが、田舎でしか広がらない考え方もあるのです。

新しい自分に出会いたい人、やってみましょう!

こんな人には地域おこし協力隊はやめた方がよい


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地域おこし協力隊になることを勧めてきましたが、人によってはならない方がいいと思っています。
ではどんな人なのか説明していきます。

新卒


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仕事の内容上、一見楽しそうで大学卒業後の進路として魅力を感じると思います。
ただ、任期終了後に会社に勤めようと思っても、大半の企業はあまりいい評価をしてくれないでしょう。
地域おこし協力隊を理解してくれている人ならいいですが、知らない人は全く知らない制度です。
キチンと社会人として勤務した職歴はその先の長い人生にとって必要なことです。

また仕事の進め方を学ぶにはあまり向いていない仕事です。
そういったことも教えてくれる自治体ならいいですが、聞くところではそこまでしてくれる自治体の話は聞いたことがありません。
ぜひ一度はちゃんと会社に所属してビジネススキルを学ぶべきでしょう。

40代以上


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仕事内容にもよりますが、年齢が高齢になるほど厳しくなってきます。

単純に年齢制限をかけている自治体もあり、その年齢の境目が40歳の自治体が多いです。
40歳を超えると求人数もグッと減ります。

また任期終了後のサポートをしてくれない自治体に当たってしまった場合、放り出されてしまうリスクもあります
その場合、若い人ならば別のとこでなんとかなるかもしれませんが、高齢になればなるほど厳しい現実が待っています。

人付き合いが苦手な人


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地域おこし協力隊としてもそうですが、田舎暮らしをするというところで「人付き合い」は必須です。
むしろ、そこが得意な人ほどうまくいっていることが多いです。

自分1人ではできないこともたくさん出てきます。
人付き合いが苦手な人はやめておいた方が無難です。

逆に都市部にいた時よりもストレスを感じてしまうでしょう。

地域おこし協力隊にも失敗のリスクはある


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メリットばかり述べてきましたが、もちろんデメリットというよりもリスクもあります。

会社の中でもブラック企業があるように、自治体の中にもブラックとまでは言いませんが、働きにくい、もしくは全然仕事がおもしろくないところもあります。

良い自治体であれば最高な環境で楽しく仕事することができますが、外れの自治体を選んでしまった場合には、辛い思いをすることでしょう。
ただ役場の雑務処理をさせられたり、任期終了後に向けた活動をさせてくれないなど酷いところは本当に酷いです。

そういった外れの自治体に当たらないためにも、地域おこし協力隊が既に採用されているところ、途中でやめてしまった隊員がいないか確認するなど、事前に調べておくことをオススメします。


さいごに


給料もらえて、やりたいことができて、人脈が広がるなんてメリットが多すぎだと思いませんか?

地域おこし協力隊の制度もいつまで続くかわかりません。
いつかなろうと思ってもその時に制度は終わっているかもしれません。

もし迷っている方はぜひ一度チェックしてみましょう!